2025年10月7日(火)、関西学院大学西宮聖和キャンパスのリプラ・メインステージにおいて2025年度隠岐ジオパーク研究発表会を開催しました。隠岐ジオパーク研究とは、島根県立隠岐高等学校の「総合的な探究の時間」において行われている探究学習・プロジェクト活動です。隠岐高校は第2学年で関西研修旅行を実施しており、その一環として大学等を訪問して隠岐ジオパーク研究の成果を発表するという機会を設けています。
今年度の隠岐ジオパーク研究は14チームが活動していますが、そのうち5チームが関西学院大学で発表しました(残りの9チームは立命館大学・神戸女学院大学で発表)。以下、各チームの発表概要を紹介します。
2班「みんなで守ろう在来種 未来へ繋ぐ知識のバトン」
外来種問題がテーマ。セイタカアワダチソウの繁殖によって隠岐固有種のオキタンポポなどが影響を受けていることを知り、隠岐の生態系を守りたいという目的で活動しています。単に駆除するのではなく外来種を活用できないかという考えから、セイタカアワダチソウの葉を使ったジェノベーゼやお茶を考案し、実際に作ったことが報告されました。最終目標として、刈り取り作業を定期化すること、地域のイベントに出店すること、パンフレットを作成して外来種問題を周知することなどを挙げていました。
5班「隠岐の島に広げよう ゼロ・ウェイストの輪」
ごみ問題・3Rがテーマ。自分たちの探究活動について試行錯誤する中で徳島県上勝町が取り組むゼロ・ウェイストに注目しましたが、隠岐の島町で同じ取り組みをするのは難しいということに気づきました。そこで何ができるかを考え、「隠岐エコポイントキャンペーン」を考案しました。これは、ペットボトルキャップなどの資源物を店に持ち込むとポイントが付与されるというもの。町内最大手のショッピングセンターであるサンテラスに提出した企画書が配付され、今後サンテラスや役場などと話し合いを進めていくことが報告されました。
7班「隠岐の歴史に関する地域おこし」
地域おこしがテーマ。発表の最初に、地域おこしのために隠岐の歴史を扱うことの効果として、郷土への誇りと愛着の醸成、地域の一体感の強化、新たな魅力の発見と創出の3点が示されました。具体的な活動内容として、小野篁をモチーフにしたのぼり旗やほとんど知られていない歴史をわかりやすく伝えるための絵本の作成を考えましたが、それを実現していくにはさまざまな課題もあります。そこで今年度中にできる活動として、隠岐の歴史を伝えるパンフレットを作成し、図書館などに置くことによって多くの人々に届けやすくするということを考えています。
11班「隠岐の魅力を発信して観光客を増やす」
観光がテーマ。隠岐の観光客が増えない理由として、観光情報の不足、隠岐の島自体知られていないこと、交通手段の不足の3点を考え、観光地に関する口コミや感想をリサーチし、乳房杉周辺の状況を実際に確認しました。そうした調査成果をふまえ、自分たちにできる課題解決策を模索しましたが、観光地だけを対象にした探究活動は難しいということに気づきました。そこで活動の方向性を軌道修正し、他のSNSアカウントの良い部分を参考にしつつ、隠岐の観光情報を調べてSNSに投稿していくことが報告されました。
13班「木(気)になる隠岐~隠岐の木の魅力を伝えよう~」
森林・林業がテーマ。隠岐の魅力として、森林資源が豊富であったり観光資源でもある隠岐三大杉があったりすることに着目し、隠岐の木の魅力についてもっと知ってもらいたいということを活動目的としています。隠岐島後森林組合やウッドヒル隠岐などでの調査を通じて隠岐の森林・林業に関する理解度を高め、自分たちにできることを考えた結果、隠岐の木材やウッドヒル隠岐のレーザー加工技術を活用して「隠岐っぷ」(木でできた切符)の作成を考案しました。発表会では試作品が回覧され、隠岐汽船と協力して「隠岐っぷ」を販売していくという展望が示されました。
それぞれの発表内容について、フロアの大学生との活発な質疑応答が行われました。すべての発表終了後、振り返りの時間を設けました。各チームの中に大学生が入り、約30分間、発表内容の改善点や今後の研究の方向性などについて意見交換が行われました。その後、波江から全体講評を述べ、12時ごろに発表会は終了となりました。
発表会終了後、隠岐高校の生徒たちはマナ・ホール(聖和キャンパスにある食堂)で昼食をとり、13時ごろから聖和キャンパスのツアーを実施しました。
13時40分から、6号館の634教室にて「大学ってどんなところ?」と題したトークセッションを実施した。まず波江が簡単に関西学院大学教育学部を紹介した後、隠岐実習メンバーの学生たちが「関西学院大学での学び」と題したスライドデータを用いながら企画を進行しました。高校生のチームに大学生が1~2名ずつ加わり、アイスブレイクのゲームを行いました。次に、トークやクイズを通じて大学とはどのような場所なのか、大学生活はどのようなものなのかを伝えました。最後に高校生へのメッセージを語り、企画は終了となりましたが、その後も高校生と大学生の他愛ないおしゃべりが続きました。
最後に山川記念館の前で記念撮影を行いました。15時過ぎに隠岐高校一行を乗せたバスを見送り、この日のプログラムはすべて無事終了しました。










