関西学院大学教育学部着任のご挨拶

私こと波江彰彦は、2020年4月1日付けで、関西学院大学教育学部に准教授として着任いたします。

・・・私の近況を知る人からは「すでに着任してるじゃないか」と盛大なツッコミが入りそうですが。

簡単に説明しますと、私はこれまで3年間は任期付助教でしたので、1年ごとに契約更新(4回まで更新可)という立場でした。ですので、単に助教から准教授へ昇任ということではなく、2019年度契約満了→2020年度新任ということになります(たぶん)。つまり、4年目の新任、そして、3年ぶり二度目の新任です(笑)。

ということで、勤務先(西宮聖和キャンパス)も、研究室も、メールアドレスなども、これまでと変わりません。担当科目も変わりません(というか増えます・・・)。3年間慣れ親しんできた場所でこれからも仕事を続けられることはうれしい限りであり、また深く感謝しています。

新型コロナウイルス感染症が全世界に拡大し、日本そして世界の情勢は日々刻々と変化し、私たちの日常も一変してしまいました。これまでのやり方・過ごし方が通用しない現実に直面し、未来を予測できない今、大学の一員として、一研究者・一教育者として、そして一個人として何ができるのか、何をすべきなのかをあらためて見つめ直し、これまで以上に力を尽くしていきたいと決意を新たにしています。

関学に来てからの3年間(あるいはその前の阪大時代から)、教育・研究等の活動を通じて多くの方々とかかわることができ、またいろいろとお世話になりました。これまでのご縁とご助力に感謝するとともに、今後とも引き続きご指導・ご協力を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。そして、これからの新しいチャレンジを通じて、また多くの方々と出会い協働していければと願っております。

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さて、こんな感じで初々しく(?)着任エントリを書いてきましたが、実質的には4年目の教員であり、誰も私のことを新任とは思っておらず(笑)、2020年度は科目代表を2つと学部内委員会の主任を1つ担当します。春学期開始の繰り下げに加え、ここにきて感染症拡大の深刻度が増してきたこともあって、この一週間ほど授業計画の再調整や、オリエンテーションや教育実習事前指導の進め方の変更などに追われ、新任者という気分はまったくありません (^^;) 。正直ちょっとテンパっていますが、なんとか乗り切っていきたいと思います。

最後にお知らせ。関学の広報誌『KG TODAY』の新任教職員紹介に、私もやや場違いな(?)、空気読んでない(?)感じで載りますので、関学関係者はもしよろしければご笑覧ください。

「隠岐ジオパーク研究成果発表会」を開催しました(2019年10月15日)

2019年10月15日(火)9時から、関西学院大学西宮聖和キャンパスのリプラにおいて、「隠岐ジオパーク研究成果発表会」を開催しました。これは島根県立隠岐高等学校の関西研修旅行(修学旅行)の一環として、隠岐高校の2年生が約1年間をかけて取り組んできた「隠岐ジオパーク研究」の成果を大学や企業で発表するというものです。

発表会の開催にあたっては、隠岐高校、関西学院大学、同教育学部の各ウェブサイトに開催案内を掲載していただきました。隠岐ジオパーク研究の概要や発表会開催の経緯などについては、下記リンク先をご覧ください(いずれも2019年10月20日最終確認)。

発表会、ならびに関西研修旅行の様子については「隠岐高ニュース」にて報告されています。また、発表会当日は、山陰中央新報の記者の方に取材していただき、10月17日付けの新聞に記事を掲載していただきました。そのほか、関学のKG News、デジタル毎日の@大学倶楽部ニュース(KG Newsとほぼ同内容)、関学教育学部生が運営するTwitterアカウント「これも関学」にもレポートが掲載されました。ご協力いただき、ありがとうございました(下記リンク先は2019年10月20日最終確認)。

以下、発表会当日の様子を写真とともに振り返ります。(写真はクリックすると大きく表示されます。なお、一部の写真は加工されています。)

10月15日午前中は3大学(大阪大学豊中キャンパス・立命館大学大阪いばらきキャンパス・関学西宮聖和キャンパス)に分かれての発表でした。関学には4チーム22名の生徒と3名の先生が来学されました。

会場のリプラがある2号館。
隠岐高校のみなさん ようこそ関学へ!
リプラの入口。
電子黒板にもポスターを表示。
8時20分過ぎ、隠岐高校御一行到着!

予定通り9時から発表会開始。波江は司会進行と講評を担当しました(あと、写真撮影も)。

1チーム目の発表スタート。

1チーム目のプロジェクト名(プレゼンタイトル)は「へか鍋のバトンタッチ~次世代の君たちへ~」です。「へか鍋」とは、肉ではなく魚介類を使ったすき焼きとのこと。隠岐の郷土料理であるへか鍋を守っていきたいという思いのもと、学校給食に採用してもらい、子供たちに受け継いでもらうことを課題として設定しました。へか鍋の試作と実食アンケート、改善を繰り返し、また、子供たちにも知ってもらえるように可愛らしいポスターも作成しました。今後は給食センターへ企画書を提出し、学校給食への採用を目指して交渉していくそうです。

「サザエちゃん」かわいい!

2チーム目は「卯敷の未来を見据える」。最初、卯敷地区に自分たちの提案を持っていったところ、思わぬ反応にあって戸惑ってしまったこのチーム。そこから、卯敷地区の未来のためにまず自分たちは何ができるのかを考え、地区の方々とともに海岸のごみ拾いや草刈りなどに取り組み、地区の課題や住民にとって必要なものごとを汲み取っていきました。そして、住民の買い物の現状をふまえ、地区の10年後、20年後も見据えながら考案したのが、楽に、また楽しく買い物をするためのショッピングカートです。今後も地区に寄り添い、しっかり声を聞きながらカートの改良を進め、住民の方々に提案する予定です。

卯敷の未来は、隠岐の未来、日本の未来でもあります。そんなことを考えさせられる発表でした。

3チーム目は「卯敷カレンダーでマラソンランナーを増やそう!」。そもそも卯敷地区のことを知らなかったというメンバーもいるなど、卯敷地区の知名度の低さは大きな課題です。隠岐の島町にはウルトラマラソンという一大イベントが毎年6月に開催されますが、島半周の50kmコースは卯敷地区を通りません。そこで、50kmコースの参加者に、卯敷地区のことを知ってもらい、また、島一周の100kmコースにエントリーしたくなるようなカレンダーを渡すのはどうか、というのがこのチームの提案。今年のウルトラマラソンにボランティアとして参加し、参加者に直接話を聞いたりアンケートを実施したりして、オリジナリティのあるカレンダーを作成しました。来年度、まずは上位入賞者に賞品として渡せないか交渉する予定です。

卯敷地区の風景写真と、ランナーの参考になりそうなトレーニング情報を掲載。

3チーム目の発表終了後、発表会をいったん中断し、隠岐高校のみなさんはチャペル・アワーに参加しました。11:10から発表を再開。トリを飾る4チーム目のプレゼンは「釣りプロジェクト in 布施」です。

リプラは西宮聖和キャンパスのラーニングコモンズ。1限終了後から人が増えてきました。

8月頃になってからプロジェクトをガラッと変えたというこのチーム。大きな出遅れは否めませんでしたが、そこからの追い上げがすごかった。隠岐の魅力のひとつである魚釣りを活かして関係人口を増やそうというプロジェクト。ビジネスモデルキャンバスというフレームワークを利用して、誰をターゲットにするのか、どのような価値(ハッピー)を提供するのか、どのように伝えるのか、コストはどのくらいかかるのか(収支の試算も提示)、などをひとつひとつ検討していきました。すでに大きな実績を残しているウルトラマラソンのノウハウも活用しながら島内外の釣りファンを呼び込むイベントを開催する、という提案は、フロアに大きなインパクトを与えていました。

釣りイベントのネーミングもすばらしい!(あえてここには書きません)

それぞれの発表に対して、フロアから積極的に質問が投げかけられました。それに対して、生徒たちはしっかり受け答えしていたように思います。8月の最終中間発表のときと比べて、発表内容・プレゼン・質疑応答のいずれも大きな進展・成長がみられました。

ところで、発表会場では、波江と教育学部生8名が隠岐地域において実施した「教育課題探究実習(隠岐実習)」の成果を発表するポスターも展示しました。隠岐実習に参加した学生は、ポスターづくりのほか、発表会への参加と運営にも積極的にかかわってくれました。

「教育課題探究実習」の成果報告ポスターその1。(左は波江が作成したものです)
「教育課題探究実習」の成果報告ポスターその2。
積極的に質問してくれました。
隠岐誉3人組。

発表会が終わったらお待ちかねの昼食です。今回、西宮聖和キャンパス唯一の食堂「マナ・ホール」を利用していただきました。昼食後は3班に分かれて、聖和キャンパスツアーを行いました。ツアーを担当してくれたのも隠岐実習参加の3名でした(=SCCV所属;SCCVは聖和キャンパスをより魅力的にするためにさまざまな活動している学生ボランティア団体です)。

聖和キャンパスツアーの様子その1(図書館前)。
聖和キャンパスツアーその2(奥に見えるのが正門)。
みんなで記念撮影@聖和キャンパス。

やや慌ただしかったですが、聖和キャンパスでのイベントはすべて終了し、次は西宮上ケ原キャンパスへと向かいました(狭い道をなんとかくぐり抜けるバスの運転手の技術に感服)。上ケ原キャンパスでオープンキャンパスの運営などに携わっている学生サークル「KG CLUB」所属の文学部生がキャンパスツアーを担当してくれました。

関学のシンボルである時計台。
みんなで記念撮影@上ケ原キャンパス。

大学訪問の後、グランフロント大阪にあるナレッジキャピタルの体験ツアーが予定されているとのことで(大変おつかれさまです!)、14時に関学を出発していきました。全行程が無事終了し、お見送りすることができてほっとしました。

至らぬ点も多々ありましたが、今回の大学訪問をとても喜んでいただき、大変うれしく思っています。今回のイベントは、隠岐高校の皆様、関学聖和&上ケ原キャンパスの教職員の皆様、SCCV、KG CLUB、そして隠岐実習に参加した学生たちの多大なご協力を得て実施することができました。あらためて深く感謝申し上げます。ありがとうございました。

「隠岐ジオパーク研究成果発表会」を開催します(2019年10月15日(火)9:00~12:00)

2019年10月15日(火)9時から、関西学院大学西宮聖和キャンパスのリプラ(2号館1階)において、島根県立隠岐高等学校の生徒による「隠岐ジオパーク研究成果発表会」を開催します。

隠岐高校が立地する隠岐の島町は、ユネスコ世界ジオパークに認定された地域で豊かな地域資源を有する一方、人口流出や少子高齢化など離島地域としての課題も抱えています。隠岐高校の生徒が取り組む「隠岐ジオパーク研究」は、地域のヒト・モノ・コトについて知り、地域資源を活かしながら地域が抱える課題を解決しようとする学習活動(PBL: Project-Based Learning)です。

今回の研究成果発表会は、2年生の関西研修旅行(修学旅行)の一環として実施されます。1年生の秋からチームで取り組んできた研究の成果を大学や企業で発表し、ディスカッションを行います。関西学院大学には4チーム、22名の生徒が来学し、地域資源を活用したイベント開催、郷土食、ウルトラマラソンとのコラボレーション、持続可能な地域づくりに関するプロジェクトついて発表します。

また、この発表会では「教育課題探究実習(隠岐実習)」もコラボします。実習3日目報告でも書きましたが、この実習では隠岐ジオパーク研究の中間報告に対しコメントやアドバイスを送り、8月28日に実施された最終中間発表会に参加して生徒たちの発表を聞き、彼/彼女たちとディスカッションも行いました。今度はお迎えする立場として、生徒たちが力を十分に発揮できる舞台を整えたいと思います。また発表会当日は、私と学生からも 「教育課題探究実習(隠岐実習)」 の成果について報告するポスターを展示する予定です。

高校×大学。離島×都会。西宮聖和キャンパスのラーニングコモンズ、リプラにおける今回の発表会は、多種多様な人びとが刺激を与え合う学びと交流の場となることが期待されます。高校生にとっては、自分たちの思いや考えを発信し、幅広い考え方や価値観に接し、自分のキャリアや、ひいては島の未来まで考えることにつながる機会となるはずです。一方、大学生や一般参加者にとっても、高校生が投げかける多かれ少なかれ普遍性をもつ課題についてともに探究し、アイディアを出し合い、教育や地域の未来について考える機会となるでしょう。学部や大学内外にかかわらず、多くの方々のご参加をお待ちしております。

どなたでもお気軽にお越しください!
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「教育課題探究実習(隠岐実習)」を実施しました:第6日目(最終日)

いよいよ実習最終日、このシリーズも最終回です。これまでの内容は、履修者募集から事前学習まで第1日目第2日目第3日目第4日目第5日目をご覧ください。

実習最終日といっても、この日は「各自フィールドワーク」(という名の自由行動)です。男子学生3名は隠岐酒造に行きました。お目当てのお酒を無事購入し、試飲もさせてもらったそうです。(私は同行していないので写真はありません)

残りの学生5名は「おまかせプラン」とのことだったので、私が思いつくままに歩きました。西郷港フェリーターミナル~2本のトンネル~西郷東大橋~古いトンネル~中町~西町(愛の橋商店街)~京見屋分店に立ち寄り~かっぱ公園~八尾川沿い、と歩いて、サンテラスまで。

私が好きなトンネル。

サンテラスにあるSun’s Garden Cafeで昼食です。まったり過ごしていると、ハンダイジンチリのK林先生と学生さんたちも入ってきました。空港周辺も散策したいので、ジャンボタクシーを利用して直接空港まで行くことにしました。

空港に到着すると、牛さんがいました。10月の一夜嶽牛突き大会のほうに出場するそうです。

空港周辺や空港のある岬地区はお気に入りの場所で、天気が良ければ半日でものんびり過ごせます。実習前半の天気はなんだったんだというぐらいの青空の下、西郷岬灯台までの散歩を楽しみました。

牛さんたちものんびり。
西郷岬灯台。大正時代に建てられたものです。

この日(8/31)は、伊丹-隠岐間を夏季(8月)限定で就航するボーイング737-800の運航最終日です(8月以外はエンブラエルE170が運航)。空港ではセレモニーが行われていました。

池田高世偉町長による挨拶。
しげさ節によるお見送り。

15:30ごろ、無事伊丹空港に到着しました。いくつか連絡事項を伝えて「解散!」のはずが、まさかのサプライズが。

色紙をもらえるとはまったく想定していませんでした。ほんとうにありがとう!

さて、実習初年度の反省や検証は今後きちんと行いますが(というか、報告書作成などが残っているので、まだ「教育課題探究実習」は終わっていませんが)、現時点での振り返りを簡単にしておきたいと思います。

まず、全員ほとんど体調を崩すことなく実習内容をほぼ予定通り消化し、無事に伊丹空港まで帰ってこれたことは何より良かったです。約一週間の実習の責任者になるのは初めてのことで、責任とプレッシャーを感じていましたが、ビギナーズ・ラックじゃないかというぐらい順調だったと思います。

一方、今回はすべてうまい具合に好転しましたが、やはり天候不順等によるリスクは付きものだと感じました。現地の方々のご厚意もあって天候不良の中でも有意義な活動を行うことができましたが、もしそれがなかったとき、うまくリカバリーできたかどうかは検証の余地があると思います。

また、初年度なので当然なのかもしれませんが、準備は正直大変でした。実習責任者がいろいろと準備をするのは当たり前ではありますが、お膳立てしすぎたかなあと思う部分もあります。実習科目、とりわけ、学生の主体的な取組・活動を求める課題探究・課題解決型の実習として、教員がどこまで手出しし、どこまで学生に任せるのか、そのバランス感覚が難しいと感じています。そのあたり、私自身の課題としてもっと追究していきたいと思います。

他にもいろいろありますが、来年度もこの「教育課題探究実習」が実施されるかどうかは現時点では何ともいえないので、これぐらいにしておきます。私自身は続けたいと思っていますが、来年度履修者ゼロかもしれませんし・・・。

本実習を今年度実施できたのは、これまでお世話になってきた多くの方々とのつながりや皆さまのご協力があってこそだとつくづく感じました。今回実習期間中にお会いした方々はもちろんのこと、残念ながらお目にかかる機会がなかった方々も含めて、皆さまにあらためて心よりお礼申し上げます。ありがとうございました!