第4日目は「都万DAY」ということで、朝からバスに乗って都万地区へと向かいました。
まずは都万小学校へ。隠岐実習3回目にして初めての小学校訪問です。この日、3・4年生はプール学習のため町営プールに行くことになっており(学校にプールがないのです)、ちょうど入れ違いで出発するところでした。校舎内に入ると、私たちを歓迎するホワイトボードが(感謝)。
2校時が始まっていたため、まずは会議室にてH校長先生からお話を伺いました。10時15分に2校時が終わり15分間の中休み。子どもたちとふれあうチャンス! ということで、いったんヒアリングを中断し、子どもたちのもとへ。
3校時は授業見学をさせていただきました。1年生の教室では飛び入りで授業参加(担任の先生の作戦通り)。
3校時終了後はまた会議室に戻り、ヒアリングを再開しました。12時ごろまで、都万地区におけるふるさと教育、幼小連携、離島での教育、複式学級・少人数教育などについて質疑応答や意見交換を行うことができました。
お昼からはすぐ近くにある都万中学校へ(ちなみに、今回訪問はかないませんでしたが都万保育所も隣接しています)。都万中学校には毎回お世話になっています。
W校長先生らに迎えていただき、校長室へ。2019年・2021年に引き続き、今回も授業実践(交流学習)の機会を与えていただきました。お弁当を食べた後、準備にとりかかります。生徒たちもこちらの動きが気になる様子。
いよいよ14時から授業開始。1~3年の全校生徒が対象です。中学校の先生方は(私も)基本的に何もしない(手伝わない)ということで、自分たちですべて進行していかなければなりません。まずは多目的ホールで自己紹介や趣旨説明を行った後、3教室に分かれてグループごとの活動が始まっていきました。
授業のねらい・流れ・具体的内容については、ここにはあえて書きません(学生たち自身の言葉でまとめてほしいので)。写真を通して、どのようなことを行ったのかイメージしていただければと思います。
最後はまた多目的ホールに集まり、まとめと生徒たちへのメッセージです。少し時間が余ったので、再度グループごとに分かれ、交流を通して気づいたこと・感じたことを大学生から生徒一人ひとりに伝えました。最後に記念撮影をして終了。W校長先生からは「これから社会に出ていく子どもたちにとって非常に意義のある授業だった」という言葉をいただき、「できれば継続的にこのような授業を行いたい」と言っていただきました。
この日はさらにもうひとつ予定があるため、16時20分ごろに学校を出発。タクシーに乗ろうとしたところ、校内のあちこちから生徒たちが集まってきてお見送りをしてくれました。また会いましょう!
中学校から5分ほどで海洋スポーツセンターに到着。そう、これからシーカヤックです! 今回も隠岐ジオパークツアーデスクのSさんにお世話になります。昨年度は洞窟ツアーを体験しましたが、今年はサンセットカヤックです。数日前の天気予報では雨予報で(なぜなら担当教員が雨男だから)、Sさんから代替プランの提案もいただいていましたが、学生パワーのおかげか、雨は降らず! どこまで行けるかわからないけれどとりあえず出発しましょう、ということで、カヤックに乗り込み海の中へ。
さすがにきれいな夕陽は見れませんでしたが、1時間半ほど、たっぷりとシーカヤックを楽しみました。ユネスコ世界ジオパークに認定されている雄大かつ独特な自然や地形を体感する機会となりました。(なお、今回波江は1人乗りで、全体的に置いていかれ気味でくじけそうなときもあったけど、私はげんきです。)
もりだくさんな1日でした。総括すると、まずはこの隠岐実習にとって小学校訪問は新たなチャレンジでした。都万小学校は児童数56名の小さな学校で、今年度は5・6年が複式学級となっています。複式学級や少人数教育に関してはさまざまな考え方があり、必ずしもデメリットばかりではないという意見も多少なからずありました。そうした意見を聞き、また実際に授業を見学したり子どもたちと接したりして、どのように感じたのか、自身の考えに何か変化はあったのか、じっくり考えてみてほしいと思います。個人的には、ちょっと変わった校舎にも興味を持ちました。都万村時代に都万の木材をふんだんに使って建設されたのだろうと思います(町村合併後に大規模改修が行われたみたいですが)。
次に、今回も都万中学校で授業実践を行うことができました。直前ミーティング(8/26)の時点でも未完成だったため正直かなり心配していましたが、結果的にはとても良い授業(というか、「すてきな時間」)になりました。都万中学校の教育理念のひとつであり、また今回の授業のテーマでもあった「創造」について、授業づくりを通して自分たちも意識し、まっさらな状態から考え、まさに「0から1を生み出した」経験になったのではないでしょうか。実際の授業については、最初は思い通りに進まず苦労していたグループが多かったように見受けられました。内心ハラハラしながら見ていましたが、後半の追い込みがすごかった。最終的にどのグループも最終ゴールまでこぎつけたのは、生徒たちと向き合って粘り強く語りかけ、それに生徒たちも応えてくれたからだと思います。今回の授業実践・交流は、創造と対話のプロセスに大きな価値があったように思います。私も大いに学びました。
まだまだ続く「隠岐実習2022」レポート(長い・・・)。「隠岐実習2022 (6) 」に続きます。