隠岐実習2022 (3) ~第2日目(8/29)~

2日目から本格的な実習開始。まずは島根県教育庁隠岐教育事務所を訪問。学校教育スタッフ企画幹のO氏にご対応いただきました。2時間近くにわたって、教育行政(隠岐教育事務所の業務等)、島根県全体や隠岐地域の教育に関する課題とそれに対する対応や改善への取り組み、幼児教育・幼小連携、子どもたちの進学状況、社会教育など、幅広いテーマについて質疑応答が行われました。

11時少し前に隠岐教育事務所を後にし、西町にある京見屋分店さんに向かいました。ご夫妻が温かく迎えてくださり、しばし滞在。お店のSNSで紹介されていた隠岐Tシャツを発見し、学生たちに紹介したところ、なぜか全員買うということになり(いや、私が仕向けたような気も・・・)、7着購入(在庫僅少にしてしまいスミマセン)。このTシャツは、隠岐実習2022レポートのどこかで登場します!

午後はまず隠岐の島町役場本庁へ。入口から入ると、1階ロビーのモニターに何やら表示が・・・。まったく想定していなかったのでうれしかったです。ありがとうございます!

13時からヒアリング開始。最初に地域振興課長のU氏からご挨拶をいただいた後、前半は教育関係についてお話を伺いました。町教育委員会からI氏・K氏・M氏の3名にご参加いただき、隠岐ならではの教育、ふるさと教育、複式学級、ICT教育などに関する質問にお答えいただきました。後半は、商工観光課のM氏から観光関係について、またS氏からは特定地域づくり事業についてご説明いただきました。そして、地域振興課のF氏にはファシリテータを務めていただいたほか、実習全体を通して大変お世話になりました!

自己紹介の様子

15時少し前に隠岐の島町役場を出発し、徒歩で島根県立隠岐高校へと向かいました。Y先生と高校魅力化コーディネーターのN氏にご対応いただき、隠岐高校が参加している地域みらい留学(しまね留学)・地域みらい留学365の取り組みや、生徒たちが取り組む探究学習(隠岐ジオパーク研究など)について質疑応答や意見交換が行われました。Y先生とN氏は島前地域における教育魅力化にも詳しく、島前と島後の教育魅力化の違いやそれぞれの特色についても話が及びました。

図書室にて

話が一区切りついた後、この日のもうひとつの目的を叶えるべく、ご協力をお願いしました。この図書室には、「どこでもドア」から発想を得て開発されたSONYの「窓」という装置が設置されています。「窓」を通して自然な感じで遠隔会話ができるというものです。私は何度か見たことがあったものの、実際に使ったことはありませんでした。隠岐ジオパーク推進機構事務局にご協力いただき、しばらく「窓」越しの会話を体験することができました。・・・聖和キャンパスにもあるといいなあ(どこかに向かってつぶやく)。

「窓」の向こうにいるのは隠岐高OB

この日を総括すると、慣れないヒアリングを3箇所で行い、学生たちにとってはけっこうハードだったのではないかと思います。しかしながら、結果的には教育について多角的に学ぶ1日となり、たとえば「教育魅力化」というテーマひとつとっても、立場や視点が異なれば見え方・捉え方や実際の取り組みに大きな差異が生じることを知る機会になったのではないでしょうか。

この日も夕食後にのぎのびハウスに行き、夜のミーティングを開始。翌日にプレゼンテーションを控えており、チームごとに内容修正やプレゼン練習などを進めます。機器トラブルの発生もあってホテルに戻ってからも作業を続けることになり、夜が更けていったのでありました・・・。

隠岐実習2022 (4) 」に続きます。

隠岐実習2022 (2) ~第1日目(8/28)~

隠岐実習2022 (1)」からの続きです。

2022年8月28日(日)、いよいよ迎えた隠岐実習の初日。定刻より遅れましたが、私たちを乗せたボーイング737-800(8月限定運航)は隠岐世界ジオパーク空港に降り立ちました。めっちゃ良い天気!

日曜日なので行政機関や学校はお休み。学生全員、隠岐は初訪問ということで、ホテルに荷物を置いた後ゆっくり散策することにしました。のっけからややマニアック(?)なポイントへ。

ハイテンションな学生たち、出会った方々に声をかけたり、神社の階段を見つけて駆け上がっていったり。最初からそんなに飛ばして大丈夫なんでしょうか。

今回ミーティング場所として利用するのぎのびハウス。

ふつうに歩けば15分ほどで着く道のりを1時間ぐらいかけて、ようやく西郷港フェリーターミナルへ。空も海も青くて気持ちいい。

16時ごろから隠岐自然館を見学。最初に、隠岐諸島の立体模型に投影されたプロジェクションマッピングを用いながら隠岐地域の自然や歴史・文化について解説していただきました。その後、思い思いに展示を見学。オキサンショウウオのクララやぬめたろうたちも私たちを歓迎してくれました(写真がないと意味不明な表現)。

夕食までの時間、しばし海を眺める。

夕食後、のぎのびハウスへ移動し、ミーティング開始(今回、ミーティング時の写真を撮らず・・・痛恨)。翌日のヒアリング調査の最終確認や3日目の準備などを行っているうちに夜は更け、21時過ぎに。星空を見上げながら歩き、ホテルに戻りました。

・・・このままでは個人的なブログで終わってしまうので、ここでこの「教育課題探究実習(隠岐)」(通称:隠岐実習)のコンセプトについて書いておきましょう。学部向けの説明資料とかじゃないので、やわらか~く書いてしまえば、この実習は以下の3要素があると考えています。

  • 多角的に学ぶ(教育や隠岐地域について)
  • やってみる、実践する
  • 探究する

「多角的に学ぶ」と「やってみる、実践する」は相互に連関していて、その上に「探究する」があるというイメージです。まだ実習が終わってから3日しか経っていないので、「探究する」はこれからでしょう(期待しています)。

では、今年度の実習ではどのような「多角的に学ぶ」と「やってみる、実践する」があったのでしょうか。「隠岐実習2022 (3) 」に続きます。

隠岐実習2022 (1) ~2022年度「教育課題探究実習(隠岐)」の現地実習を実施しました~

2022年8月28日(日)~9月2日(金)の6日間、「教育課題探究実習(隠岐)」の現地実習を実施しました。まずは無事に現地実習を終えたことを報告します。そして、現地でお世話になった皆様方に厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。

今年度は2019年度2021年度に続いての3回目の隠岐実習でした。過去2回と同様に、これから何回かに分けて「隠岐実習2022」のレポートをアップしていきたいと思います。

今回は、履修者募集と事前ミーティングについて。

4月15日(金)の昼休みに、リプラ・メインステージにおいて履修ガイダンスを実施しました。対面+録画データのオンデマンド配信という形式としました。対面参加者は、職員・スタッフを除くと、たしか3名だったと思います(^^;) 履修ガイダンスの効果的な方法は未だにわからないですね・・・。

なお、毎回ポスターを作成していますが、今回は意識的に過去2回とは異なるテイストにしてみました。あまり見られていないみたいですが・・・。

履修者が集まるのか不安でしたが、今年度は6名の学生が履修を希望してくれました(感謝!)。コースと学年の内訳は下記のとおりです。

  • 幼児教育学コース:1名(2年生)
  • 初等教育学コース:2名(2年生)
  • 教育科学コース:3名(2年生2名、3年生1名)

ここで、隠岐実習マニアの人は「お!」と思ったかもしれません。というのも、過去2回の履修者は全員教育科学コース所属で、かつ3年生主体だったのに対して、今回はメンバー構成が大きく変わったからです。これまでとは一味違う実習になりそうという予感を胸に抱きながら、初回の事前ミーティングに臨みました。

結果的に、事前ミーティングは計15回実施しました。明らかに多すぎです(^^;) 備忘録を兼ねて、以下に記録を残しておきます。

  • 5月12日(木)12:45~13:15@525教室
  • 5月18日(水)18:45~20:45@203教室&Zoom
  • 6月8日(水)18:45~21:00@203教室
  • 6月21日(火)13:20~15:00@リプラグループスタディルーム「ルツ」
  • 6月22日(水)18:45~21:00@203教室
  • 7月5日(火)18:45~21:00@203教室
  • 7月12日(火)18:45~21:00@203教室
  • 7月19日(火)18:45~21:00@203教室
  • 7月26日(火)18:45~21:00@203教室
  • 7月28日(木)13:20~15:30@203教室&Zoom
  • 8月12日(金)18:00~20:15@203教室
  • 8月16日(火)18:00~20:30@Zoom
  • 8月19日(金)21:00~22:30@Zoom
  • 8月23日(火)10:00~12:20@Zoom
  • 8月26日(金)10:00~14:30(休憩12:15~13:00)@202教室&Zoom

私はもちろん皆勤ですが、毎回全員参加していたわけではありません。私と履修者全員の都合が全然合わないのはもはやこの隠岐実習の宿命となりつつあります(時間割にない科目のため)。それでもなんとか火曜6限(笑)という時間帯を見つけ出し、ミーティングを重ねていきました。

初期のミーティングにおいて、これまでの実習内容にとらわれず、自分たちのやりたいことにチャレンジしてほしいといったことを伝えました。それを受けてかどうかはわかりませんが、ゼロベースの検討・議論が長く続き、結果的に実習の方向性や内容が固まるのがかなり遅くなりました。現地実習で起こったこと(悪いことではありません)を考えると、事前ミーティングの進め方には課題が残ったように思います。

「事前準備を万全に」とか「準備8割(準備がしっかりできれば8割成功)」とか言うのは簡単ですが、それを実感し本腰を入れてもらうところまでもっていくのは難しいですね。実際にやってみて初めて、準備不足を実感するものなのかなと思います。そうならないようにするのが私の役割なのだから、私自身がもっとしっかり準備すべきであったと反省しています。

あ、そういえば、今年度は事前ミーティングの写真をほとんど撮っていません。そんな余裕がなかったのかなあ。というわけで、今回は文字ばっかりのレポートでスミマセン。写真は次回以降に乞うご期待ということで。

直前ミーティング(8/26)でも未確定の部分が残り、やや不安を抱えながらも、現地実習初日を迎えました。今回はここまで。「隠岐実習2022 (2) 」へと続きます。