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2022年度「教育課題探究実習(隠岐)」報告書を作成しました

2022年度の「教育課題探究実習(隠岐)」(隠岐実習)の経緯や参加学生による報告・提案等を取りまとめた報告書を作成しました。2019・2021年度に続き、3冊目の報告書です。

真ん中が2022年度版(緑)。左が2019年度(黒)、右が2021年度(グレー)。統一感のあるデザイン(表紙を使いまわしているだけ)。

今回の構成(章立て)は以下のとおりです。

Ⅰ 持続的な「教育課題探究実習(隠岐)」であるために―2022年度実習の経過報告と今後の展望―(波江)

Ⅱ 現地実習報告(学生による分担執筆)
  1.教育行政・制度
  2.離島地域での教育、教育魅力化プロジェクト
  3.教育実践・参加
  4.小規模校における教育―都万地区を中心に―
  5.隠岐地域の歴史・文化・生活、隠岐ユネスコ世界ジオパーク

Ⅲ 隠岐地域の魅力と課題、ならびに課題解決に向けた提案(学生全員)

Ⅳ 実習を終えて(学生全員)

過去2回は私と学生の報告を束ねたカタログ的なものでしたが、今回は作り方を変え、よりまとまりのある報告書になったと思います。お世話になった方々には郵送または直接お届けしたいと思っています。いましばらくお待ちください。

なお、基本的には学生によるレポートであるため外部公開は予定していませんが、内容に関心があるという方がいらっしゃいましたら、まずは波江にご連絡いただけますと幸いです。

第1期波江ゼミ卒業研究発表会を開催しました

2023年1月24日(火)、関西学院大学西宮聖和キャンパス2号館のラーニングコモンズ・リプラ1階を使用して第1期波江ゼミ卒業研究発表会を開催しました。

会場全景

当日は、発表者(4年ゼミ生)13名、運営・進行を担当してくれた3年ゼミ生11名、そのほか数名の学生も参加してくれました。10時30分に発表会開始。今回の発表会は口頭発表形式(発表10分、質疑応答5分)で進められていきました。

発表の様子
会場入口付近に並べた卒業論文
3年ゼミ生からの質問

今回は、堅田智子先生、江田慧子先生、武田信吾先生、濱元伸彦先生(姓50音順)に副査を担当していただきました。会場にてご講評をいただき、発表者との質疑応答も行われました。

副査の先生との質疑応答

昼食休憩を挟んで長丁場となりましたが、15時半ごろに発表会は終了しました。発表者のみなさん、おつかれさまでした! そして、ご参加いただいた副査の先生方、また学生のみなさんにもお礼申し上げます。ありがとうございました!

発表題目(発表順)

  • 森林保全における人材育成の実践と課題について
  • 初等教育における生活科・理科に沿った竹を活用した環境教育の教材開発とワークショップ―兵庫県三田市を事例として―
  • 国内外食産業が抱える食品ロス問題について―国内企業を事例に―
  • 高校魅力化における公営塾の実態に関する調査―愛媛県の事例から―
  • 地域の人口減少や少子高齢化を受けて取り組んでいる地域内の高校の活動と自治体の取り組み・施策の今後の展望について―兵庫県美方郡香美町と兵庫県立村岡高等学校を事例に―
  • マイボトル普及拡大に向けた地域の取り組み―京都府亀岡市の取り組みを踏まえて―
  • 交通会社支援に対する自治体の考え方について―阪堺電気軌道と堺市、大阪市を例に―
  • 大学と地域の連携による相互発展モデルの検討―和歌山市と和歌山大学の連携事業を事例に―
  • 地域と協働した総合的な学習の時間における生徒の非認知的スキルの向上と資質・能力の育成について―岡山市立岡北中学校の「ふれあい講座」を通して―
  • 急激な年少人口増加を原因とした学校・教室不足に対する地方自治体の取り組み―流山市の事例から―
  • サステナブルファッションの意識調査―消費者と生産者が取り組むべき課題の検討―
  • ファストファッション問題の解決 そしてサステナブルな未来へ
  • コワーキングスペースが果たす地域の活性化に対する役割―埼玉県秩父郡横瀬町を事例に―

第1期波江ゼミ卒業研究発表会のご案内

2023年1月24日(火)に、第1期波江ゼミの卒業研究発表会を開催します。場所や発表題目等は下記のとおりです。学内者であれば、どなたでもご参加いただけます(※学外者のご参加は想定していませんが、ご関心がありましたらご一報ください)。

日時:2023年1月24日(火)10:30~15:30終了予定(途中休憩あり)

場所:西宮聖和キャンパス 2号館1階 リプラ・メインステージ

発表題目(発表順)

  • 森林保全における人材育成の実践と課題について
  • 初等教育における生活科・理科に沿った竹を活用した環境教育の教材開発とワークショップ―兵庫県三田市を事例として―
  • 国内外食産業が抱える食品ロス問題について―国内企業を事例に―
  • 高校魅力化における公営塾の実態に関する調査―愛媛県の事例から―
  • 地域の人口減少や少子高齢化を受けて取り組んでいる地域内の高校の活動と自治体の取り組み・施策の今後の展望について―兵庫県美方郡香美町と兵庫県立村岡高等学校を事例に―
  • マイボトル普及拡大に向けた地域の取り組み―京都府亀岡市の取り組みを踏まえて―
  • 交通会社支援に対する自治体の考え方について―阪堺電気軌道と堺市、大阪市を例に―
  • 大学と地域の連携による相互発展モデルの検討―和歌山市と和歌山大学の連携事業を事例に―
  • 地域と協働した総合的な学習の時間における生徒の非認知的スキルの向上と資質・能力の育成について―岡山市立岡北中学校の「ふれあい講座」を通して―
  • 急激な年少人口増加を原因とした学校・教室不足に対する地方自治体の取り組み―流山市の事例から―
  • サステナブルファッションの意識調査―消費者と生産者が取り組むべき課題の検討―
  • ファストファッション問題の解決 そしてサステナブルな未来へ
  • コワーキングスペースが果たす地域の活性化に対する役割―埼玉県秩父郡横瀬町を事例に―

波江ゼミ第2次選考について

第2次選考での波江ゼミの受入可能人数は若干名です。そのため、第2次選考で波江ゼミを志望しようと考えている人は、必ず下記をお読みいただき、事前面談を希望する場合は早めにご連絡ください。

波江ゼミについて

波江ゼミ」のページをお読みください(少し改訂しました)。ゼミ紹介冊子(2023年度教育学研究演習選択案内)には書かなかった(書けなかった)ことも、わりと率直に書いています。

第2次選考の選考方法・方針について

第2次選考は、①事前面談(11/18~30)と②「学びのシート」をもとに選考します。第2次選考期間中(12/6~12)の面接は必要に応じて実施します(実施しないこともあります)。

①事前面談については下記を参照してください。

②「学びのシート」は、今年度から書き直し・再提出が可能になりました。ついては、波江ゼミで学びたいことを明確に記入して提出してください。「学びのシート」の提出等の手続きについては、kwicや1号館1階の掲示板も必ずご確認ください。

事前面談・質問対応について

本日から11/30(水)まで事前面談を受け付けます。できるだけ早めに、第3希望まで面談希望日時をお知らせください(私のメールアドレスがわからない人はContact Formから連絡してください)。面談は対面とZoomのどちらでも対応しますが、Zoomの場合はカメラオンを条件としたいと思います。

面談希望日時の検討にあたっては、波江の予定表(関学関係者にアクセス限定)を参照してください(→ゼミ選択・選考期間が終了したので非公開にしました)。オフィスアワー(木曜4限)以外でも面談に対応します。対応可能な時間帯は、平日9:00~19:00を原則とします。Zoomであれば夜間でも対応することはできますが、要相談です。

面談時間は内容によりますが、最長30分間とします。ゼミのことを中心に、ざっくばらんと話ができればと思っています。質問等、遠慮なくお話しください。こちらもできるだけ率直にお答えしたいと思います(答えられない質問もありますが)。

質問もお気軽にどうぞ。簡単な質問でしたらすぐに対応します。メール等でも質問を受け付けています。

ゼミ見学について

3年ゼミの見学が可能です。今年度秋学期は火曜5限に627教室にてゼミをやっています。教室変更や休講のときもあり、またキャパの問題もありますので、事前にお問い合わせいただけると助かります。

隠岐ジオパーク研究発表会を開催しました(2022年10月13日)

2022年10月13日(木)、関西学院大学西宮聖和キャンパスの2号館1階リプラ・メインステージにおいて隠岐ジオパーク研究発表会を開催しました。過去2年間(2020年度2021年度)はオンラインでの開催でしたが、今年度は2019年度以来3年ぶりに対面開催が実現しました。

隠岐ジオパーク研究は、島根県立隠岐高等学校の2年生が「総合的な探究の時間」において取り組んでいる地域課題探究・解決型学習です。今回の発表会は、高校側としては関西研修旅行の一環として、大学側としては「教育課題探究実習(隠岐)」の一環として実施しました。

この日、隠岐高生たちは3大学(大阪大学・関西学院大学・立命館大学)に分かれて研究発表を行うことになっており、関学には7チーム25名が来てくれました。また、陶山裕史校長および2名の先生にもご来学いただきました。

一方、今回はホスト側である「教育課題探究実習(隠岐)」の参加学生(以下、「隠岐実習メンバー」と記します)は、8月30日(火)に高校で開催された中間発表会に参加しており、生徒たちとの再会を楽しみにしていました。発表会の運営・進行は隠岐実習メンバーが担当しました。なお、今回の発表会にあわせて隠岐実習の成果を報告するポスター3枚を作成し、会場の一角で展示させていただきました。

9時から発表会開始。タイムテーブルについてはこちらのページを、7チームの発表内容については下記をご覧ください。発表会には隠岐実習メンバーだけでなく、教育学部の武田信吾先生や学生数名にもご参加いただき、各発表に対して積極的に質問やコメントをしていただきました。生徒たちは厳しめの質問を受けて、少し考え込みながらもしっかりと返答していた姿が印象的でした。全チームの発表終了後は15分間の高校生・大学生交流タイム。発表のことだけでなく、大学や学生生活などについても話が弾み、あっという間に時間が過ぎていきました。最後に波江が全体講評を行い、午前中のプログラムは終了しました。

食堂(マナ・ホール)で昼食をとった後、13時から聖和キャンパスのツアーを実施しました。2グループに分かれ、おもちゃとえほんのへやや4号館のダッドレーチャペル、聖和の森などを巡りました。昼休み中ということで多くの学生が行き交い、アットホームなキャンパスの雰囲気を感じてもらえたのではないかと思います。

13時30分からは623教室にて模擬講義を実施しました。波江が「ごみから考えるSDGs」という題目で約1時間の講義を行いました。あえて大学生レベルの内容にしたため難しいと感じた生徒が多かったようでしたが、ディスカッションの場面では意見を出し合い、ランダムで当てられた何人かの生徒はしっかりと発表してくれました。ごみという身近な入口から全世界的な課題であるSDGsについて関心を持ち、多角的な視点で課題解決について考えるきっかけとなったのであれば幸いです。(時間配分を間違えてディスカッションの時間を十分にとれなかったのは大きな反省点・・・)

少し休憩した後、15時過ぎに聖和キャンパスを出発し、徒歩で西宮上ケ原キャンパスへと向かいました。20分ほどで正門に到着し、まっすぐ中央芝生へ。「外国みたい」という声が漏れ、写真を撮りまくる生徒たち。時計台を背景に記念撮影を行い、限られた時間の中で図書館前や日本庭園、学内にあるスターバックスなどを巡りながら、バスが待つ正門近くまで歩きました。

最後に生徒代表と隠岐実習メンバー代表がそれぞれ謝辞を述べ、隠岐高校ご一行はバスの中へ。16時過ぎに上ケ原キャンパスを出発し、関学での1日を終えました。生徒たちの研究発表に私たちも大いに刺激を受け、充実した時間を過ごすことができました。またいつでも遊びに来てください!

以下、各チームの発表内容を簡潔に紹介します。その後に当日の写真をまとめて掲載します。なお、隠岐高校の公式サイトFacebookページでも関西研修旅行や隠岐ジオパーク研究発表会の様子が発信されていますので、あわせて紹介しておきます。

各チームの発表内容

1チーム目:「隠岐の地質、地形を利用した教育をしよう」(2班)

隠岐のジオパークについて学ぶ機会は小学生の頃からあるが、「隠岐ってすご~い!」で終わってしまっている現状を課題として認識。隠岐の地質・地形について、「すご~い!」の先にある「なんで?」を考えてもらうには五感を使って自分の手を動かすことが重要と考え、ユネスコ隠岐ジオパークの有名スポットである壇鏡の滝を粘土で作りながらジオパークについて学ぶ機会づくりを提案。

2チーム目:「隠岐のメディア~隠岐を盛り上げよう大作戦!~」(8班)

隠岐に関する情報発信や観光が若者世代にリーチしていない現状をふまえ、SNSを多く使う若者をターゲットする活動を行うことに。Instagramのアカウントを立ち上げ独自のハッシュタグを使いながら投稿したり、「隠岐の島旅」というサイトに投稿したりして自分たちの情報発信の効果について検証したが、情報発信力・拡散力の弱さを痛感。そこで、隠岐高校に人を集めるということを当面の課題に設定し、隠岐高校の魅力化やその情報発信について今後取り組んでいく。

3チーム目:「隠岐でボッチャを広めよう!」(9班)

変化の激しい現代社会や自分自身が社会教育の場に参加した経験をふまえ、生涯学習や社会教育の重要性について認識。そこで隠岐の島町において行われている社会教育について検討したところ、障害を持つ人が参加できる社会教育の場が必ずしも十分に提供されていないという課題を発見。そこで、障害を持つ人もそうでない人も互いに楽しみながら学ぶ機会づくりとしてボッチャ教室を提案。

4チーム目:「子どもたちをモックモックに 隠岐の島町での木育サイクルを進めよう」(10班)

東京おもちゃ美術館(NPO法人芸術と遊び創造協会)が示す「木育サイクル」に依拠しながら、隠岐の島町の森林・林業が抱える課題について認識し、木育サイクルにおける「赤ちゃんのころから木に親しむ」という段階に注目。島内の木を使っておもちゃを作ることで隠岐の島町版木育サイクルを回していくことを目指し、島内の工務店などと連携しながらおもちゃの試作品を制作しようと企画中。

5チーム目:「幸せの島大作戦~住みたいマチ 隠岐の島~」(13班)

医療という観点から、子育て支援を通して住みたい町にしていくという方向性で活動を進めてきたが、根本的には「隠岐の島の島民が幸せな状態になる」ことが住みたい町につながるのではないかと考え、「幸福度」に着目。「幸せ」について研究している前野隆司氏が示す「幸せの4つの因子」のうち他者との関係性にかかわる「ありがとう因子」に注目し、島内の職場において「ハピネスチャージ」という取り組みを広めることを提案。

6チーム目:「豊かな海を取り戻そう~磯焼けの原因となるガンガゼを美味しく食べよう~」(17班)

隠岐の海でも大きな問題となっている磯焼けの一因となっているガンガゼに注目。ガンガゼはウニの一種であるものの、とげに毒があり食味も良くなく厄介者扱いされている。しかし、他のウニと同じように美味しく食べられるようにすればガンガゼが減少し磯焼けの改善につながるのではないかという仮説を立て、今後ガンガゼに様々な餌を与えながら育て、身の色や味の変化を検証していく。

7チーム目:「NEW GOAL」(20班)

離島と本土を結ぶ、隠岐地域にとってなくてはならない会社である隠岐汽船株式会社に注目。隠岐汽船が抱えている問題として人員不足が挙げられ、隠岐汽船の人員確保をこのチームの課題に設定。人員確保のためには、まずは隠岐汽船に興味を持ってもらうことが大事と考え、体験型イベントの開催を提案。今後隠岐汽船と交渉しながらイベント開催を目指し、イベント参加者への調査等も進めていく予定である。

当日のアルバム

※写真はクリックすると大きく表示されます。

陶山校長先生よりご挨拶
隠岐ジオパーク研究についての概要説明
1チーム目の発表
隠岐実習メンバーが司会進行を担当
2チーム目の発表
3チーム目の発表
一般参加者からも積極的な質問
4チーム目の発表
隠岐実習メンバーももちろん質問
5チーム目の発表
6チーム目の発表
武田先生にもご参加いただきました
7チーム目の発表
隠岐実習のポスター発表
生徒たちも注目してくれました(関西まで来て隠岐の写真が見れるとは・・・と思ったそうです)
高校生・大学生交流タイム
おそろの隠岐Tシャツ!(写ってないけど波江も着てました)
おもちゃとえほんのへや
聖和の森から図書館へ
山川記念館の前で記念撮影!
上ケ原キャンパスの中央芝生前で撮影タイム
長い1日、おつかれさまでした&ありがとうございました!