PROFILE、RESEARCH、EDUCATIONを更新

PROFILE

ちょっと気が早いですが、2024年度版に更新しました。ほとんど変化はないですが、学内の役職が1つ増えます(-_-;)

RESEARCH

いくつかの業績を追加しました。『教育学論究』掲載論文については、関西学院大学リポジトリで公開されましたらリンクを追加します(けっこう先なので、ご希望の方にはPDFをお送りします)。

EDUCATION

こちらも気が早いですが、2024年度版に更新しました。

カテゴリー: news

『京都フィールドワーク調査報告書』を作成しました(波江ゼミ)

2023年度に第3期波江ゼミ生が取り組んだ京都フィールドワーク調査の成果をまとめた『2023年度 関西学院大学教育学部波江ゼミ 京都フィールドワーク調査報告書』を作成しました。目次は下記のとおりです。このうち、表紙から波江報告(個人名を匿名化)までをPDFで公開します。京都でのフィールドワークの様子などを記載していますので、どうぞご笑覧ください。

表紙・目次・波江報告(PDF、6.36MB)

目次
  • 2023年度 波江ゼミ 京都フィールドワーク調査について(波江 彰彦)
  • 京都市におけるごみ問題の課題と現実(チームごみ)
  • 京都フィールドワーク報告書(観光チーム)
  • 京都フィールドワーク報告書(交通チーム)
  • 理想の校外学習について~京都フィールドワークを経て~(School tripチーム)
  • 桂川駅周辺のニュータウンについて(都市開発チーム)

2023年度「教育課題探究実習(隠岐)」報告書を作成しました

2023年度「教育課題探究実習(隠岐)」報告書が完成しました! 2019・2021・2022年度に続き、4冊目となります。今回は折込付録付き!

左から2019、2021、2022、2023年度の報告書。折込付録もチラリ。

構成(章立て)は以下のとおりです。2022年度の報告書を踏襲し、今回も参加学生による力のこもった報告・提案が揃いました。

第1部

Ⅰ 大学生からの提言からみえてくる隠岐地域の課題と可能性―2023 年度「教育課題探究実習(隠岐)」の報告と考察―(波江彰彦)

Ⅱ 現地実習報告(学生による分担執筆)
 1.隠岐高校
 2.都万中学校
 3.島前地域
 4.隠岐の島町役場
 5.イベント

Ⅲ 隠岐地域の魅力と課題、ならびに課題解決に向けた提案(学生全員)

Ⅳ 実習を終えて(学生全員)

第2部

2023 年度隠岐ジオパーク研究発表会および関連イベントに関する報告
付録

今回の実習でお世話になった皆様には順次郵送いたします。1月末~2月上旬にはお届けできるかと思いますので、いましばらくお待ちください。なお、本報告書は学生によるレポートでもあるため、ウェブ上での全文公開は考えておりません。もしご関心がありましたら、まずは波江までお知らせください。

第2期波江ゼミ卒業研究発表会のご案内

2024年1月22日(月)に第2期波江ゼミ卒業研究発表会を開催します。今回は昨年度とはやり方を変え、ポスターセッション形式で実施することにしました。詳細については下記のとおりです。ゼミ生に限らず、どなたでも参加可能です。ぜひふらっとのぞきに来てください!

日時:2024年1月22日(月)11:00~14:00終了予定

場所:西宮聖和キャンパス2号館2階 206教室

当日の流れ

発表者12名を2グループに分け、各グループ2回の発表コアタイムを設けます。発表者はコアタイムの中で発表(10分程度)と質疑応答を行います。最後の30分間はリフレクション(振り返り)の時間とします(この時間帯に発表を聞くこともできます)。

  • 11:00~11:30:Aグループコアタイム(1回目)
  • 11:40~12:10:Bグループコアタイム(1回目)
  • 12:20~12:50:Aグループコアタイム(2回目)
  • 13:00~13:30:Bグループコアタイム(2回目)
  • 13:30~14:00:リフレクション(振り返り)

発表題目

Aグループ
  • 過疎地域における地域産業と地方創生の関連性―奈良県天川村を事例に―
  • インクルーシブ教育に関する研究―兵庫県を例にして―
  • 小学生の学校と家庭におけるインターネット活用の現状とこれからの小学校に必要なICT教育
  • 中学校におけるChatGPT等の生成AI活用について―岡山市の教育から考える―
  • 競泳におけるパフォーマンス向上にむけて―試合に対する筋疲労回復法と睡眠の理想とは―
  • 公文式教室における教育理論と教育実践―大阪府豊中市の教室を事例として―
Bグループ
  • 衰退した商店街の再生―群馬県前橋中心商店街の再生策を基に―
  • 浄瑠璃は地域への愛着を形成するか―大阪府豊能郡能勢町を事例として―
  • 海洋汚染問題の現状とそれらを学ぶことの重要性―兵庫県香美町を事例に―
  • 大阪駅及び大阪駅北地区の再開発事業とそれに伴う関西の変容
  • 奈良の食文化を伝えるための古民家の役割―ならまちを事例として―
  • 実演販売の型を導入した学校教育における発表スキルの向上
画像は生成AIによって作成されたものです。卒論のキーワードを投入して何度かトライしたらこんな画像が作られました(^^;)

隠岐ジオパーク研究発表会および関連イベントを開催しました(2023年10月12日)

2023年10月12日(木)、今年も島根県立隠岐高等学校のみなさんが西宮聖和キャンパスにやって来てくれました。隠岐高校の関西研修旅行の一環であり、2019年度2022年度に続き、3回目のご来学、ならびに発表会開催となりました。

今回、関学で発表するのは下記の5チーム(残りの9チームは大阪大学・立命館大学で発表)。9時になり、リプラ・メインステージにて発表会スタートです。(以下の写真はクリックすると大きく表示されます)

W先生による趣旨説明
会場の様子

1チーム目(1班)のタイトルは「Protect Oki from Marine Debris」。海ごみ問題に着目し、自分たちで海中のごみを調査したり、シュノーケリングゴミ拾い体験イベントを企画および実施したり、すでにかなり活動を進めているチームです。こうした活動を通して、韓国でのごみの現状はどうなっているか、また、海ごみ問題への取り組みを持続していくためにはどうすればよいかということに関心を持つに至り、韓国の関係者とのオンライン交流を行っていくなどの活動方針が示されました。

1班の発表の様子

2チーム目(3班)のタイトルは「隠岐のお土産」。隠岐の観光の課題としてリピーターが少ないことに着目し、お土産を工夫することでリピーターの獲得につながるのではと考えました。島内における主要な土産品や販売場所の調査から、長期間手元に残るお土産が少ないという課題を見出し、オリジナルコースターを製作するという解決方法を提案しました。しかし、島内でコースターを製作している事業所からの指摘を受けていったん立ち止まり、今後の探究活動の方向性を模索している現状が報告されました。

3班の発表の様子

3チーム目(12班)のタイトルは「触れて学ぶおきごはん」。認知度の低い郷土料理を広めるにはどうすればよいかという課題に対し、このチームは食育に可能性を見出しました。特に子どもに興味を持ってもらうために郷土料理のおもちゃ製作を計画し、島内の工務店に提案しましたが、技術的な課題などを指摘されました。そこで、ガチャガチャを使って郷土料理を広めるという方向に転換し、景品として郷土料理のキーホルダーを製作し、ガチャガチャを回した観光客などが郷土料理に興味を持ち実際に食べることにつなげようとするアイディアが提示されました。

12班の発表の様子

4チーム目(13班)のタイトルは「祭りの島 隠岐の島~祭・知・盛~」。隠岐の祭りの知名度が低いことや祭りの運営者不足などの課題をふまえ、このチームは隠岐の若者に祭りを広め次世代につなげることを目標に設定しました。布施地区で行われている大山神社祭礼を対象とし、子どもたち(小学生)に祭りの内容を知ってもらい、簡単な体験もできる「お祭りふぇす」の開催を企画しています。開催に向けて保存会の方々と計画を立てること、またSNSで情報発信を行っていくという活動方針が示されました。

13班の発表の様子

5チーム目(14班)のタイトルは「記憶に残る 家族で繋がる 原始人体験」。隠岐には体験型観光が少ないという課題がある一方、質の良い黒曜石の産出地であり古い時代から人々の営みが続いてきたという点に着目し、原始人体験ができる観光アクティビティの企画開発を進めています。イノシシの骨を用いた釣り針作りや黒曜石を使った魚捌きの実験結果が報告されました。この発表会の前日には企業でのプレゼンがあり、その企業とのコラボも視野に入れながら、単発では終わらない持続可能な体験型観光の実現を目指すという展望が示されました。

14班の発表の様子

今回は過去2回と比べて大学生の参加者が多く(私が担当する授業と連動させたからですが)、それぞれの発表に対して活発な質疑応答がみられました。

質疑応答の様子(&発表会運営を担当した隠岐実習メンバー)
大学生の率直な質問・意見を受け止め、しっかり返答する姿が印象的でした

すべての発表終了後、各チームの中に大学生が入り、発表の振り返りや意見交換が行われました。

発表振り返りの様子
約30分間、意見交換が続きました

その後、全体講評として私からいくつかコメントさせていただきました。今年度のジオパーク研究は全体的に活発であり、8月に隠岐高校を訪問して各チームの活動状況を聞かせてもらったときは「今後どこまで探究が進展するんだろう」と期待が高まりました。少し期待しすぎたのかもしれませんが、今回の5チームの発表内容に対する感想としては、どのチームも行き詰まっている、頭打ちになっていると感じ、そのことを率直に伝えました。しかし、それは悪いことではなく、どのチームも重要な局面に差しかかっていると捉えるべきだと思います。行き詰まり、頭打ちの原因はチームごとに少しずつ異なりますが、アカデミックな立場から先行研究の重要性について述べ、現状突破のために先行事例・類似事例の調査・分析をしっかり行ってほしいと伝えました。そのほか、

  • 目的から結論(到達目標)までの一貫性を意識すること
  • みなさん(隠岐高生をはじめとする若い世代)が変わることが内発的に隠岐を変える力になる、それは隠岐に居住している人たちにしかできないこと
  • 関係とは双方向的なものであり、みなさんも私たち(大学教員・大学生・研究機関)とかかわり続けてほしい、それも「関係人口」の在り方のひとつだと思う(定義や本来の文脈とは異なりますが)
  • 持続可能な活動のポイントは外部とどんどんつながっていくこと

といったことを述べさせていただきました。最後に隠岐高校のW先生からもご講評と閉会の挨拶をいただき、発表会は無事終了しました。

なお、この発表会にあわせて今年度の隠岐実習の成果報告ポスターを作成し(ほとんど写真ですが😅)、会場で展示しました。このポスターはリプラ1Fの片隅でしばらく展示しますので、ぜひご覧ください!

隠岐高生たちも興味を持ってくれました

昼食休憩後、13時から聖和キャンパスのツアーを実施しました。3グループに分かれ、隠岐実習メンバーが案内を担当しました。おもちゃとえほんのへやにも入らせていただき、聖和キャンパスの魅力を感じていただけたのではないでしょうか。

良い天気!
おもちゃとえほんのへや!

13時40分から634教室に場所を移し、「大学ってどんなところ?」と題したトークセッション(?)を実施しました。私からは関西学院大学教育学部の紹介のほか、高校時代の多様な経験・実績とその後のキャリアとの関係や大学教員の仕事などについて話しました。次に、隠岐実習メンバーが1人1テーマを担当し、大学での学び、ゼミ、キャンパスでの過ごし方、課外活動、遊び、学祭などの行事について5分ずつトークしました。

大学ってどんなところ?学生ver.

15時少し前、記念撮影を終えてから、いよいよ聖和キャンパスを出発し、徒歩で上ケ原キャンパスへ向かいます。

発表会会場の2号館の前で
続いて、山川記念館を背景に

徒歩15分ほどで上ケ原キャンパスに到着。まずはやはり中央芝生へ。時計台を背景に記念撮影。しばらく芝生の上でくつろぎの時間。なぜか隠岐古典相撲の真似事を始める生徒たちも。その後は集合時間だけ決めて、キャンパス内を自由に散策してもらいました(隠岐実習メンバーが同行)。スタバに行ったり、キッチンカーでクレープを買ったり、短い時間ながら大学生気分を味わってもらえたのではないかと思います。

定番の中央芝生!

16時を過ぎ、いよいよ出発の時間が近づいてきました。バスの前に集合し、生徒会長のOさんからお礼の言葉をいただき、私たち隠岐実習メンバーからも1人ずつ感謝の気持ちを伝えました。16時20分ごろ、隠岐高校のみなさんを乗せたバスを見送り、この日のプログラムはすべて無事終了しました。

Oさんからお礼の言葉

今回も隠岐高生の発表から大いに刺激を受け、また楽しく充実した1日を過ごすことができました。最後になりましたが、今年度もご来学いただいた隠岐高校のみなさまに対し、心よりお礼申し上げます。また、隠岐実習メンバーの力があったからこそ、この日のプログラムを無事やり遂げることができました。ほんとうにありがとうございました!

ちなみに、この日私はこんな格好でした(隠岐実習メンバー撮影)